テレビの情報番組でも扱われた、熊本県秀岳館高校の暴力事件とそれの火消しのために生徒を恫喝したとみられる監督の話。
またどっかの部活で暴力沙汰か⁈
と、思っていたら、地元熊本かよ!
と、言うことで今回はその件について扱います。
秀岳館暴力事件と監督の火消し工作の経緯
問題の発覚は4月20日、コーチが生徒に暴力をふるう動画がSNSに流出。
その二日後の22日に「自分たちがコーチに無礼なことをしたので殴られた。だから悪いのは生徒であり、暴力が常態化しているのも嘘でした」という内容の生徒たちの謝罪動画がSNSに流される。しかし被害者側が顔や名前を出して謝罪するのはおかしいとの声が広がり、その後動画は削除される。
そして5月5日、秀岳館サッカー部の総監督段原氏が日テレの『スッキリ』という番組で、動画は生徒が「自主的に」制作して流したもの、自分は動画のことはもちろん、部に暴力がまん延していることさえ知らなかったと語る。
しかしその後、段原監督が謝罪動画が流される前に、暴力動画を流した生徒を「加害者」呼ばわりし、「弁護士」や「損害賠償」などの言葉をちらつかせて、生徒を恫喝している音声記録が拡散され、謝罪動画は監督からの恫喝ゆえなされたものであるという見方が固まり、秀岳館高校に批判が集まる。
その後、高校側のグダグダの記者会見があり、段原監督は進退を明らかにしないままメディアの問い合わせには答えなくなり雲隠れ、で、現在に至っています。
〇カッターと同レベルの強要罪
監督の「損害賠償」などの言葉をちらつかせて脅したことが、生徒が「自主的」に作って流したという謝罪動画につながっている、というのは、だれが判断しても同じ答えが出るでしょう。
監督の行ったことは、強要罪あるいは脅迫罪に当たる可能性があります。
やったことの本質はサービス業の店員の態度が気に入らないからと土下座をさせ、その様子を動画でアップしてSNSにながした〇カッター(〇カ+ツイッターの略)と同レベルです。
生徒たちは監督の圧力に耐えきれず動画の作成に至ったわけですが、その際最初はマスクをして名前も名乗らなかったのを、監督が顔出し及び本名名乗りを促したのですね。
SNSの拡散力とその恐ろしさを知らないの?
いや、知っていながら見せしめ的にやった可能性も大きいですね。
なにしろ生徒の告発のせいで、自分や学校の評判が下がってしまい、自分は純粋な被害者だと思い込んでいたような人ですから。
吹奏楽部踏みつけ
生徒の気持ちより応援の見栄え優先の学校
秀岳館高校が部活のことで問題視されたのは初めてではありません。
野球でも甲子園に出場したことのある実力校ですが、2016年に対戦校のサインを盗み見て審判から注意された前科があります。さらに熊本代表ですが、選手の中に熊本出身者が一人もいないという異様な状態が報じられたことがあります。
そしてもう一度蒸し返して厳しく糾弾してほしい案件があります。
甲子園の応援のために大会を控えていた吹奏楽部に、その出場をあきらめさせて甲子園の応援をさせたことです。
その際に「大会に出たかったなどというな」と、教員が生徒に強要していました。
応援の際の「見栄え」のためには吹奏楽部の演奏が必要だったからなのでしょうが、要するに生徒の気持ちより学校の評判(つまり宣伝)が優先だったのですね。
未成年に「損害賠償」をちらつかせるような監督が校長補佐の学校です。
その音声が録音されたのは日常的に似たような言動が指導者から繰り返されていたからとみるのが妥当でしょう。ならば当時の吹奏楽部の生徒たちも、教員たちに何を言われて大会をあきらめざるを得ない状況になったのでしょうか?
もうすでに生徒が卒業したなどと言ってないで、もう一度ちゃんと追及してほしいものです。
学校におもねり生徒の気持ちを踏みつけにするメディア企業
もうとんでもない話をもう一つ、それは甲子園大会の主催者である朝日新聞、および地元の熊本日日新聞や西日本新聞が「美談」として報じたことです。
3年生は泣いていたというのにね。
大会より甲子園で応援できる方がレアなどと言って、その美談報道を正当化する声もありましたが、部活というのは、そのジャンルの活動が好きな子たちが集まってやるのだから、そのジャンルの大会が最も大事と考えるのが普通でしょう。
その心を踏みにじる高校におもねって「美談」扱いした新聞社は、どれだけ生徒の気持ちを踏みにじったのかわかっているのですか!
そうやって生徒の心を踏みにじっても、学校サイドに都合のいい報道をメディア業界がしてきたことが、今回もサッカー部監督がわざわざテレビで嘘をついた原因にもなっているのではないですか?
日本テレビは高校サッカー大会の放送を請け負っている放送局です。だから監督は、自分が釈明したら日本テレビがうまくフォローしてくれるだろうと期待して、わざわざ嘘をしゃべりにいったのかもしれません。
リアル「ボディを狙え」⁈
暴力を日常的に振るっていたコーチとその火消しのために生徒を恫喝した監督がとんでもないのは言うまでもありません。
しかし生徒に罪はないから大会に出さしてやってほしい、などとコメントしたメディア関係者。そして問題の調査と公表、そして改善がなされていないにもかかわらず大会に出場しようとする秀岳館高校の態度には、強く疑問を持ちます。
明るみになった暴力行為は38件、そのうち指導者から生徒へは25件、生徒同士では13件。そして生徒が振るった暴力の中には入学前の中学生もあり、警察に被害届も提出されております。
さらにOBの証言によると暴力は日常化しており、先輩たちから暴力をふるう場合は、すぐに傷が目立つ顔を狙わないよう代々指導されていたとか。
これ聞いてもう懐かしの「金八先生」の三原じゅん子を思い出しましたよ!
不良グループが一人をリンチにかける時に三原じゅん子演じる役が
「顔はやばいよ、ボディをやんな、ボディを」
と、言った有名なシーンがあるのです。
要するに暴力をふるっておきながらそれを隠ぺいする悪知恵を代々引き継いできた高校ということですよね。
そんな状況で生徒に罪はない?
もちろん個々の生徒で違うでしょう。暴力振るうのはほんの一部しかいないかもしれないです。ただ暴力生徒をきっちり特定して処罰(その生徒は試合に出さないとか)できるかどうかというと、この高校の今までのやり口を見るととても信用できません。
外部への体裁だけ整えるために、出さなくても大して影響のない実力の乏しい生徒だけを見せしめにし、実力のある生徒の暴力はなかったことにするごまかし等をやらかしかねない、と、思っています。
酷な言い方ですが、秀岳館高校が大会に出場するのは大反対です。
☆本日の癒し~笛吹けど踊らず~☆
ねこねこ楽団の画像です。
ブログ主もニャンズも楽器の知識乏しくて、そこのところ適当ですいません。
「笛吹けど踊らず」ということわざがあります。
それではまた(^^♪。