8月も後半、学生ならば夏休みの宿題の追い込みでしょう。
読書感想文もよく宿題に出されました。
課題図書がいくつかあって、その中から選んで読むのですよね。
こちらはその課題図書の一つ『二十四の瞳』を読んだ時と、その後の感想の過去記事です。この小説の感想をどう描いたのかはすっかり忘れてしまいました。
今回はどう感想を書いていいのかわからず、あとがきをマルマル写してすませた小説のお話をいたしましょう。
中学時代の懺悔をいまさらです💦。
その作品は『野菊の墓』。
私たちの世代では松田聖子さん主演の映画が話題となっていた作品です。
作者は伊藤佐千夫。
15歳の主人公と17歳の年上の従妹の民子との恋物語です。
「民さんは野菊のような人だ」
と、いうセリフが当時のCMの映画の宣伝でも評判でしたね。
二人は思い合うも周囲の大人たちに反対され、民子は主人公の母親の言葉であきらめざるを得ず、別の家に嫁ぎ流産の後死亡。
儚い恋物語と言えるのでしょうが、民子の葬式の時に「私が悪かった」とビービー泣きわめく母親が気に入りませんでした。思いきりドン引きしました
自分の所業を反省しているように見受けられますが、そうやって母親がビービー泣きわめくせいで、一番泣きたい気持ちの主人公が泣くに泣けない状態になってしまったところがどうもね…。
結局この女、自分の感情のままに民子につらく当たって追いつめて、死なれた後も他の人間の気持ちも考えず、わめき散らしているだけじゃないの。
と、いうまったくよろしくない読後感を持ったうえで、あとがきを読んでみると、
「この小説には悪人が出てこない」
と、冒頭の一文。
この文章に「え~っ⁉」ってなってしまって、上記の紫色の文ようなことを感想文として書いても、どうせ受け入れてはもらえないだろうな、と、考えました。
そして、あとがきまるまる書き写して提出したんです。
そういうとこには余計な知恵の回る中学生でした。
たしかに、民子に対し底意地の悪い言動をする人間は何人もいたけど、「悪人」というにはちょっと弱いです。
でも「悪人」じゃなくても結果的に悪をなすことはできるし、その人なりの「善」を行おうとして、これまた結果として「悪」となってしまうこともあるのが人間です。
話全体に流れる淡く悲しい恋物語に目くらましかけられて、そういうところを無視できるような可愛げのある中学生ではなかったのですね。
いまだったらそのつっこみ体質に拍車がかかってます。
要するにこの母親は都会の学校に通っている、いわばエリートの息子がなんだかんだ言ってもひそかに自慢だった。
その息子が年上の従妹のただの村娘に引っかかったのが気に入らない。
害のない親戚の娘だった時には可愛がっていたけど、態度豹変させてつらく当たって脅迫的に別のところへ嫁に行かせる。
でも、その後すぐに死なれたのが想定外。
狭い村の中、みんないきさつを知っているので、民子の死について何を言われるかわからない、だから先手を打って大泣きしてやる。
なんて計算を秒で行ったうえでの葬式でのあざとい大泣きパフォーマンス。
に、しか今も解釈できませんけど(--〆)…。
大人になってひねくれ度に拍車がかかったな。
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪。
マオさんはカモミールのような人だ、いや、猫だ。
野菊って具体的に何?というと野生の菊全般を表すのですね。
具体的にはシオンとかかな。
都会の道端でもよく見るヒメジオンとかハルジオンもその仲間だけど、物語的には少し違うかな。
「野菊」でイラストを検索すると、カモミールのイラストもヒットしました。
たしかにあれもキク科の植物です。
それではまた(^^♪。