家父長制とは?
父親による専制君主的な支配体制のこと。
共同体(主に家族)の中にいる構成員の生殺与奪の権を含め家長が無制限な絶対権力を持つことを言います。
英語でパターナリズム(paternalism)。
相手の利益を名目にその行動にも強制的に干渉しようとする考え方。
小さな子供に対して親が本人の意向を聞かずに強制的に将来などの決定を行うことも含まれています。
いきなり、かたそうなお題目と説明で入りましたが、これは以前とりあげた「教育虐待」をやらかす親(という名の悪魔)の考えに通じるものがありますね。
このテーマに関する記事は三年以上前の吉本興業岡本社長のパワハラ的発言が物議を醸しだした時に書いたのですが、事件が風化すると貼り付けた記事もリンク切れになっていることが多いので、事件はさておき、もう一度そのエッセンスだけをまとめて記事にいたしました。
岡本社長のパワハラ発言の言い訳には「家族だから」「身内だから」という言葉がありました。
これが何となく引っかかったのですね。
確かに吉本って家族主義的なところがあるけど、権威をかさに着た側が生殺与奪の権限をちらつかせて恐喝するのも許されると思う感覚。
指摘され非難されたら「冗談」と言えば許されると思っている感覚。
この大崎さんって私と同じ1966年生まれ。
上の世代のやり方に素直に従いながら昇りつめた人ってこういう感覚でいるのね、と、異次元の存在を見るような思いで見ておりました。
かつてスポーツの現場における「体罰」にも似た現象が見て取れます。
それを容認するような考え方が特に自分と同じ中高年の同世代にワラワラいます。
「体罰」や「しごき」といわれるものの効果は科学的に立証できません。
逆に青少年の心身にむしろ害を及ぼすといわれてもいます。
にもかかわらず、いまだ考えを修正できず「昔は許された」などと言って、さりげなく今の風潮をディする連中の、まあ、多いこと、多いこと!
うちらの親の世代は集団就職で長男以外の子供は生まれ故郷を出て都市部で就職。
結婚はだれかが面倒を見てくれ、とりあえず高度経済成長期だったので家長一人が働くだけで子供たちを大学に入れることができました。
誰でも一応「ファミリー」を作ることができ、それは「核家族」といわれました。
(今はそれがさらに分解して単身世代も増え、核家族も一般的なファミリーの姿じゃなくなってきている)
あの時代はどんな人間でも家族を作れたがゆえ、全体の何割かは存在するであろう精神のゆがみや人格の未熟さを持った親になっちゃいけない人間も、一応「親」になれたのです。
そのひずみがどんどん積み重なっていって、今いろんな「現象」として現れているのでしょうね。
企業という名の似非家族におけるパワハラセクハラなどの世代間連鎖。
家族という最小単位の共同体における毒親の世代間連鎖。
私らの世代で終わりにしたいものです。
「毒親」あるいは「毒親」もどきのパワハラ上司による疑似ファミリーの悪しき世代間連鎖や立場が下の人間を犠牲にしたハラスメント行為正当化のための「絆」だの「ファミリー」だのの連呼はやめてほしいものです。
☆本日の癒し~婆犬と孫犬(うちの世代間連鎖)~☆
メイ(上の赤毛犬)&ユズの最初の出産で生まれた子犬(下の黒子犬)のツーショット写真です。
(ユズはメイの子なので、二頭は婆ちゃんと孫)
それではまた(^^♪。