創作に関わっていると、すでに公表されている名作をヒントにして、自身の作品を構築していくことがあります。
一例をあげるとこちら。
元ネタはもちろん『鬼滅の刃』の呼吸による技ですニャン。
好きだからこそ、それをベースにいろいろいじって新しいものを創作したりもするわけで、そういうのを表すためには「パクリ」ではなく「オマージュ」という便利な言葉がございます。
オマージュとは
もともとはフランス語で「尊敬」などを意味する言葉です。
それが創作物に使われるときは「ある作品(作者)を尊敬することで似たような作品が作られた」時に、「オマージュ」とか言う言葉が使われるとか。
普段なんとなく、音楽や映画やあるいはアニメーションなどを鑑賞している一般人としては、古い作品や人物などに似通っているところがあれば、そんなハイソな言葉は使わずに、
「それパクリじゃん!」などと、別に非難の意味合いはなく、笑いネタとして指摘したりします。
『ワンピース』によるパクリ、いや、オマージュ
この作品の山場の一つ「マリンフォード編」。
このシリーズはいつにもまして登場人物が多かったのだけど、私ほどアニメが好きではない旦那に、説明するときの話です。
海軍大将三名のキャラクター名は言わず、
で、通しました。
いや実際似ているし、作者の方も彼らをベースにキャラ作りされていましたからね。
おかげで理解してもらいやすくて助かった!
三名とも昭和中ごろ生まれの人間にとっては、若いころに活躍されているのを拝見した俳優さんたちですからね。
さらに付け加えると、新世界にはいったら、座頭市に似た海軍大将もでてきてましたし、フーテンの寅さんに似たキャラもいましたね。
ほんとに似ているからわかりやすくて助かります。
ちなみにワンピースには、ルフィを神格化して崇拝しているバルトロメオというキャラがいますが、彼がルフィの物まねをして繰り出す技は『オマージュ神拳』と言います。
古今東西「パクリ」だらけ
JーPOPの人気グループのいくつかも時々、アンチの間では洋楽の「パクり」扱いされちゃったりします。
また、時代をぐっと昔にさかのぼりますと、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の元ネタとなったのはギリシャ神話の中にある話です。
ディズニー映画で有名な「美女と野獣」の物語もまた、ギリシャ神話の「エロスとプシュケー」のモチーフが使われています。
(エロスとはアフロディテの息子で、ローマ神話での名がキューピッド)
ゲーテの有名な戯曲「ファウスト」は民間伝承をもとにした作品で主人公のファウスト博士も実在のモデルがいたとか。
ゲーテの作品には古典を参考にしたものが多くありますが、
ゲーテの言葉に、
古典的なものを私は健全と呼び、ロマン的ものを病的と呼ぶ
中略
古いものは古いから古典的なのではなく、快活で、健康だから、古典的なのである。そういう性質に従って、古典的なものとロマン的なものとを区別すれば、事は明らかになるだろう。
というものがあります。
時代の経過を越えてきた良きものへのリスペクトによって、あれだけ数多くの名作を生みだしてきたのでしょう。
多くの先人の作品に触れてきたアーティストたちが、オマージュも含め名作を作り出すのは、長い人類の歴史においてずっと続いてきたことなのですけどね。
☆本日の癒し~メイのパクリ~☆
メイの、ではなくメイがパクリですね。
パクリはパクリでもパクリンチョのパクリ。
つづいてマオとテレビ内のにゃん。
よく似ているが、どちらかがどちらかをパクったわけではない
画像はNHKの「世界ネコ歩き」より。
それではまた(^^♪。