虹の橋のたもとの子どもたち5 ~子猫たちの将来設計~

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子猫たちの将来設計

人間と微妙な距離をとりながら、子猫たちはすくすくと育っていきました。

 

きょうだいどうしでじゃれあったり、揺れる植物とたわむれたり、虫や小鳥を追いかけたりして遊びながら、子猫たちは自分たちの「世界」にあるものを覚えていきました。

 

そんな子猫たちに母猫は別のことも言い聞かせていました。

「このえさ場はずっとあなたが使いなさい。」

ラテたちと同時に生まれた黒の短毛のメスの子猫に言いました。

 

そしてラテと弟に対しては、

「あなたたちはいずれここを出ていかなければならないのよ。」

ラテと弟はうろたえました。

「えっ?みんなでずっと一緒に暮らしてはいけないの?」

「わたしはいずれ、あなたたちが自分で何でもできるようになったら、ここをでていくわ。ここはえさ場としていい場所だから、女の子であるあの子がずっと使うといいの。男の子であるあなたたちは、大きくなったら自分のなわばりとお嫁さんになってくれる子を探すために別の場所へ行かなければならないのよ。」

母猫は言いました。

初めて聞かされた未来の立ち向かわなければならない試練に、ラテと弟猫は体を震わせました。

そして少し考えた後、

「でも、兄ちゃんはずっと一緒にいるじゃないか。」

「あのこはいいの。普通の猫より高貴な血を引いているから、大きくなるのがゆっくりなの。でも、いずれは旅立っていくのよ。」

母猫が言うには、兄猫は遠い西の国の王族しか買えない高貴な猫の血を引いているらしく、そのせいか何かにつけ鷹揚なところがあるようです。

だから人間に触れられても平然としているし、子猫たちの遊びにも優しく付き合ってくれる、母猫もいまだ彼が巣立たずくっついているのを黙ってみているようです。

「心配しなくても、旅立つ時が来たらあなたたち自身の体がそれを教えてくれるから、それまではここにいていいのよ。」

オスの子猫たちの不安を払しょくするために母猫は言いました。

いつまでもみんなで楽しく、と、言うわけにはいかない未来。

 まだ見ぬ『なわばり』や『お嫁さん』というものに対する期待と怖れは、まだ子猫たちの心には受け止め切れていませんでした。

 

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☆作者あとがき☆

まだ生まれてそんなに立っていないというのに、

すでに成長した後の独り立ちの話もしなければならないなんて、

白猫かあさん、厳しいです。

のらにゃんの世界は甘くありませんからね。

 

ネコ科の動物はほとんど単独生活を旨としていて

メスが一匹で子育てするのがほとんどだし、

唯一群れで生活するライオンは、

メスの血縁をもとにしたプライドという集団をつくります。

 

男の子は放浪を余儀なくされます。

そこで力をつけ「なわばり」と

繁殖の機会、つまり「お嫁さん」を得るのです。

 

 

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 母猫を中心としたプチプライド。

 

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当時ニートだったモップ兄ちゃんと一緒。 

 

ではまた(^^♪。