風の時代、という言葉があります。
占星術から出た言葉ですが、これまでの富や土地などに価値が置かれ、性別や国籍などもろもろのことに縛られる価値観が主流だったのが、これまでの「土の時代」。
そこから情報に価値が置かれ、上記のことに関するもろもろの縛りがなくなり自由な時代が来る、ざっくり説明すればそんな感じです。
価値観が大きく変わっていくということですね。
昨今騒がれているジェンダーなんちゃらも、その動きの前触れみたいに言われています。
男性主導の歴史観への反動?
以前歴代大河ドラマの記事で扱った『草燃える』の原作者永井路子さんの別の著作。
タイトルは忘れたけど確かエッセイで、豊臣秀頼の元妻で徳川家康の孫娘の千姫のことをボロカスけなしていたのですね。
昔のお姫様教育を素直に受けすぎて何考えているのかわからない、と。
そもそも喜怒哀楽があるのかすら不明といった感じで評されていました。
千姫が晩年、夜な夜な若い男を誘ってご乱交なんて噂を立てられたのも
(千姫は晩年、江戸に帰って出家しています)
そんな性格ゆえの自業自得だとも…。
ひでえな(;一_一)!
私は千姫をわが町の姫君とする姫路市に住んでいたこともありました。
ゆえにこれについては「取り消せ!」と、憤っています。
永井路子さんは『草燃える』にて、日本三大悪女とされていた北条政子を主人公とし、そのイメージを覆した作品を発表しています。
どの女性も政治において強い発言権を持っていましたが、最終的には子孫が滅びてしまっている方々です。
その滅びの原因すら彼女たちの責任に帰され、「出しゃばり」な女を好まない男性的価値観で語られていた悪女像を覆す作品を発表した功績は素晴らしいものです。
だがその反動で男性陣が好んだ千姫や徳子のような「運命に翻弄された悲運の姫君」をあそこまでこき下ろすのには共感できない!
ただ永井さんが活躍された時代は今よりも男性的な価値観に勢いがあったころです。
異を唱えるためにはそのくらい、極端に行かなければなかったのかな(=_=)…。
それぞれの向き不向きで人生を選べばいいだけなのに
歴史談義からガラッと別の話に代わります。
二十世紀末に『くたばれ専業主婦』という著書が話題になりました。
テレビでも作者の石原里紗の独善的で人を馬鹿にした態度での論争が話題に。
結局何だったのあれ?
専業主婦を不快にさせて終わっただけか?
何考えてたの?
彼女の本を出版した出版社や本を取り上げ出演させていたテレビ局?
その後も結婚できない女を「負け犬」やら、その時々で特定の立場にいる女性を貶める論法が出てきてはいつの間にか消えていきました。
専業主婦だから働く女性を、あるいはその逆。
まともな人は自分と違う人生行路を歩んでいる者を別にわざわざ貶めたいとも思ってないです。
自分と異なる立場を貶めてマウンティングとる人はその時その時で叩きやすい立ち位置の者を標的にするだけでしょ。
それをメディアが煽ってきたこと忘れてませんよ。
それぞれの環境や向き不向きで選んだ人生を否定されることの悔しさってものを、メディアもちょっとは考え今からでも謝罪してほしいです。
(ちなみに専業主婦叩きはその後もなぜか必ず、第三号の年金廃止の談義とセットでメディアで報じられる、厚生労働省の依頼を受けていることまるわかりですね。)
関係のある以前の記事張っておきます('ω')ノ。
誰かを持ち上げるために誰かを貶めるのはやめよう
風の時代に話を戻しますが、その前の時代の固定観念を覆すには、その時代に主流だったものを徹底的にこき下ろす必要があるとの考えもあったのかもしれません。
でも喜怒哀楽や主張のはっきりした歴史上の女性が素晴らしいように、運命の荒波にさらされたおとなしやかな女性もまた素晴らしい。
それはそれぞれの立ち位置や環境、そして性格の違いってだけでしょう。
専業主婦だの、結婚しない女性だのそれぞれの立ち位置にしたってそうです。
なぜ何かを持ち上げるために、別の何かを貶めなければならないのか?
世間一般で言われる「女らしい」子が素敵なように、「女らしくない」子もまた素敵な特質を持っています。
男の子にしても同じ\(^o^)/!
お姫様「らしく」ない北条政子を持ち上げるために、お姫様「らしい」建礼門院徳子を永井さんは落としていたけど、私はどっちの人物も好きですから!
☆本日の癒し~ねこ世界の「勝ち組」?~☆
ねこ世界の「勝ち組」はマオのように、忠実な下僕と安心して眠れる場所とご飯をゲットできることでしょうか?
本当はすべてのニャンがそうなるといいのですよね。
私自身のキャパで言うとマオ一匹で精いっぱいなので、
他のニャンまで救えませんが…。