うちの地域でも震度4まで揺れ、公的に、南海トラフに関係があるから注意せよ、と、いうアナウンスもありましたね。
そういう状況だったからじゃないけど、久々に『すずめの戸締り』と言う映画を見ました(テレビ番組を録画していたヤツ)。
まあ、それはおいておいて、地中をうごめく見えない巨大ミミズが地震を起こしていて、それを抑えるために「後ろ戸」と言う扉を閉める閉じ師が存在します。
それが物語のヒーロー草太、かなりのイケメンでヒロインすずめが一目ぼれ。
後を追いかけてきたすずめは封印するための要石を動かしてしまいます。
すずめがが封印を解いたから自由になった元要石のダイジン。
最初はがりがりの子猫の姿で姿を現しますが、すずめがエサをやって「うちの子になる?」と、聞いたとたん、ふっくらフワフワの子猫に変わります。
左ががりがり、右がふっくら。
まるでダイエット食品、あるいは「ライ〇ップ」の使用前と後の広告の逆バージョンみたいな変わりっぷり。
この後、自分の代わりの要石が必要なので草太を椅子にして役割を押し付けたことで、すずめに嫌われてしまい、それを告げられると、再びシオシオのやせ衰えた姿に。
すずめからの愛情がふっくらの条件だったのですね。
よっぽど愛情に植えていたのかな?
映画ではあまり語られなかったけど、ダイジンおよびその相方となる東のサダイジン(黒猫の姿)は元は人間だったという線が濃厚です。
要石っていうのは人柱のような意味合いを持っていたのでしょうかね。
ダイジンの場合、前の要石が消滅してしまったから、代わりに閉じ師に親切にしてもらった孤児が名乗り出て要石になったとか。
子供っぽい言動やすずめの「うちの子になる?」って言葉に舞い上がってしまったこともなるほど納得です。
ダイジンが草太に要石の役目を押し付けようとした行為が悪役チックに描かれていたけど、そもそも要石ってそうやって継承されていくものじゃないの?
ダイジン自体も前の要石が消滅したから要石になったのでしょう。
要石も半永久的に不滅ではなく、何らかの理由で消えたり役目が亡くなったりすることもあるのではないの?
その時に新たな要石としての役目を担うのも閉じ師としての役割なのでは?
実際草太のお師匠さんは要石になることを「誉れ」と言っていたしね。
カップリングでハッピーエンドが映画の結末だからそうはならなかったけど、閉じ師としての役割的には、たまたま草太の代にそういうお役目が回ってきても不思議はないですよね。
それをすずめが力技で阻んで結局ダイジンらを要石に戻したんだよね。
要石に戻される前の痛々しいダイジン。
すずめやすずめの好きな草太が要石になるくらいなら自分が戻ると決意します。
かわいそうすぎです。
元が震災孤児なら、最初に要石になった時も親切にしてくれた閉じ師の役に立ちたいと思ったのかも。
まさか何百年もたった一人でさみしく役目を果たさなきゃならないとも知らずに。
そして、今度はすずめのために再び元のお役目に。
ピュアすぎる心情と動機に涙です。
この物語は一応若者の成長話という体裁をとっています。
でも、それはあくまで過去に一番つらかった時期の自分を未来の自分が励ましたというエピソードがあるだけで、若い草太やすずめには要石に対して経緯や優しさをほとんど示さず、それは物語の最後まで変わりませんでした。
自分たちだけが元に戻れたらハッピー!
全く成長しとらんわ。
お師匠さんが死んで閉じ師の中心が彼らに移ったら、一時的におさまったミミズもすぐに要石を蹴破ってまた暴れ出すんじゃないの?
ああ、だから南海トラフがもうすぐ来るから気をつけろなんて言われているわけか。
お題「邦画でも洋画でもアニメでも、泣けた!というレベルではなく、号泣した映画を教えてください。」
ニャンズ(もとは人間?)が割を食って、主人公カップルだけがやり遂げた感満載の表情をしているところがちょっともやもやしました。
ダイジンかわいそうという感想は、検索してみるとかなりありましたから、まあいいか。
感想が長い!(マオ)
いろんな観点から考えられる作品ですからね(ブログ主)。
撮影した角度によるものでしょうが、風船のように膨らんで見えるマオ。
それではまた(^^♪。