私は「土下座」という行為が好きじゃありません。
それを美化する風潮が十年くらい前には蔓延していて苦痛で仕方がありませんでした。
土下座がいやで『龍馬伝』見るのやめた
例えば、歴史好き、大河ドラマ好きの私が、坂本龍馬を福山雅治が演じるという2010年のNHK大河『龍馬伝』を途中で見るのをやめた理由の一つが、龍馬の土下座が多すぎるってことでしたから。
坂本龍馬のいた土佐(高知)は、戦国時代は長曾我部が治めていたところでした。
しかし長曾我部が関ヶ原の戦いで敗者となり、徳川の家臣として山内が入ってきます。
山内の家臣が「上士」長曾我部の家臣が「郷士」と呼ばれ、重要なポストは上士がほとんど占めており、郷士は一応武士身分ではあるものの格下の存在とされていました。
その「上士」身分の横暴に龍馬が堪えて、何度も土下座するシーンが不快でしょうがなかったし、ちょっと不自然さも感じたので見るのやめたんです。
そもそも山内が長曾我部の家臣の武士身分を保証したのは、今ままで土佐を支えてきたのは自分たちだという長曾我部家臣団のプライドを無視することができなかったからなのですね。
そんな歴史的背景があるのですから、元長曾我部家臣団としてのプライドもあるであろう郷士に対し、普通に道を歩いていても横暴なふるまいをするとか?
上士が郷士を虐げるのが日常茶飯事な描き方?
なんか単に礼儀を守れってだけじゃなく、無理難題吹っかけて相手に屈辱感を与えるような感じのことをドラマではしていたものね。
たしかに、上の立場にいるというだけで調子こく「バ〇」はどの時代でもいますよ。でも、そのありさまが普通なら、土佐という国は江戸時代のどこかの段階で、絶対騒動が起きて取り潰しの憂き目を見ていたんとちゃうんかな?
と、私の歴史感覚からすると理解できないこれみよがしの不自然ないじめから、それに耐える土下座という不快なシーンに嫌気がさしているのをやめたのですね。
あと龍馬役の福山の髪型がえらいくせ毛であったのも受け付けなかった理由の一つです。何ですか、あれは?
龍馬の写真が残っています。確かに髪がぼさぼさ気味だけど天パじゃないよね。
『銀魂』の影響ですか?
腰の低い恐喝【銀魂より】
さて、お次にアニメ『銀魂』についてです。
「柳生編」というお妙さんの結婚話が出てくる話の冒頭で、真選組(新選組じゃないよ)がお妙さんに土下座に対し、お妙さんがいう
「なんですかコレは、腰の低い恐喝?」
が、土下座の本質をついていて大好きなセリフです。
土下座されても許せないものは許せないし、できないことはできませんからね。
低姿勢でなされる行為のように見えるけど、その大本には、えらい僕チンがわざわざ頭をここまでしているのだから勿論言うこと聞いてくれるよね、っていう謎の上から目線が隠れていますからね、どの土下座にも。
むかし土下座外交なんていうのがあって、日本だけのローカル感覚で世界的にバカにされた責任を、持ち上げたマスメディアはわかっているのでしょうかね?
そいつの土下座にどれほどの価値が?【めちゃコミックより】
最近やたらめちゃコミックの広告がネットに上がります。
その中でこの下の広告('ω')ノ。
「ソイツの土下座にどれほどの価値が…?」
ってセリフが気に入って無料分読みに行きました。
『深夜のダメ恋図鑑』
テレビの方のめちゃコミックのCMでもプッシュしていたまんがです。
女性の方は専門職のバリキャリ、できる女。
彼氏は女性より収入の劣るただのサラリーマン。
なのに亭主関白風吹かせて、家事は手伝わない、旧時代的な産業廃棄物。
男が彼女さんの作った味噌汁に文句をつけ、しかも彼女の作る味噌汁がいかにまずいかを証明するために会社の同僚を連れてくる、この時点で気に入らないなら自分で作れといいたくなりますね。
(仕事から帰って家事をしている彼女の横で、仕事しかしてないくせに「疲れた」を連呼するク〇だし…。)
でも、同僚たちが味見してみたら、だしからちゃんととった美味しい味噌汁で、男の方が粉末のだしのもとで作った味噌汁しか知らない「バカ舌」の持ち主だったというだけでした。
そのあと彼女さんが切れて、男を部屋から追い出した後に例のセリフ。
(そもそも借りている部屋自体も彼女が家賃払っていた)
まあ、この後も別れないで、ずるずるともめるのにうんざりさせられる展開だったので、無料分だけでいいや、と、なりましたけど。
人財のリサイクル精神があるのは結構だけど、真の産業廃棄物はさっさと捨てて、そいつが地獄を見る様を描いたほうが、読者としてもスッキリしますから。
その後にもこんなコメント。
「このおれがここまでやっているんだから的な上から目線が相変わらずなんだね。」
って、やっぱ土下座する奴の性根ってそんなものか。
そもそもばれたり糾弾されたりしたら、土下座でもするしかないようなことを最初からするなって話だしね。
猫は自然に低姿勢、でも誇りは高く
ナチュラルに土下座、あるいは低姿勢ができるのがニャンです。
こちらは戸棚の中に入り込んだ図です。
それではまた(^^♪。