吾輩は猫(マオ)である。名前もマオ(猫)である。

吾輩は猫である。名前もマオである。

 

ニャッ?この文章の妙がわからぬ輩がいると!

やれやれ、説明してやろう。

 

吾輩は、どこで生まれたかはとんと見当がつかぬ、が、

ひもじくさまよっているところを吾輩は持ち上げられ、

連れ帰ったにんげんがこののち吾輩の下僕となり、

その下僕が考えた吾輩の呼び名が「マオ」という。

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なにゆえに「マオ(MAO)」なのか?

どうもにんげんという生き物は猫やそのほか生き物に対してだけでなく

にんげん同士ですらも伝える言葉が場所によって違っているという

めんどくさい存在なのである。

そして違う場所で使われているわれらが種族「ねこ」を表現する語を

吾輩の名前に使おうと下僕は思案したらしい。

 

ねこである吾輩に対して別の地域で使われている「ねこ」を呼び名に使う?

 

下僕が言うには「My cat's name is CAT.」(*^。^*)という感じの

外国人が聞いたら笑ってしまうようなことをしたかったらしい。

下僕には外国の友達も知人もいない、

これからも作る気はないらしいが、

そういう洒落みたいなことはしたかったらしい、

吾輩にはよくわからんがな。

 

まあ、とりあえず、それで候補に挙がったのが次の三つだ。

 

候補1 フランス語の「シャー(chat)」

にんげんの世界のアニメという娯楽の中に

同じ名のかっこいい敵役が存在し

吾輩としてはそれも悪くないと思っていたのだが下僕はそれを却下。

 

候補2 ドイツ語の「カッツェ(Katz)」

これも昔のアニメの中に「ベルクカッツェ(ヤマネコという意味)」と

いう名の敵役がいたのだが、下僕は却下。

 

候補3 中国語の「マオ(MAO)」

これが採用された現在の吾輩の呼び名である。

下僕は氷の上で刃物のような靴を履いて滑りながら踊る

フィギュアスケート」なるものを鑑賞するのが好きなようで

その中で活躍しているメスのフィギュアスケーターと同じ名前であるのも

大きなポイントだったらしい、

吾輩はオスなのだが…。

 

ニャニ?にんげんに対して「メス」などという言葉を使ってはいけない?

「オンナ」とか「ジョセイ」とか「レディ」とか言えだと?

やれやれ同じものを表すのにいくつも違う言葉が存在するとは、

まったくもってめんどくさい存在だ、人間というやつは。

 

もちろん吾輩は頭がいいから、

それらの言葉に込められた微妙な「ニュアンス」の違いを理解できたりもする、

ただ、われらが種族「ねこ」は社会の構造がにんげんに比べてシンプルなので、

その時々の状況によって同じものを違う言葉で言い換えるなどと

めんどくさいことをする必要がないのである。

 

「メス」というにんげんの感覚から見れば

あまり敬意を払っていないように見える言葉を使っていても、

吾輩はにんげんでいうところのなかなかの「フェミニスト」じゃぞ。

 

たとえば一つしか食べ物が入った皿がないとする、

そして吾輩の他に別の猫がいたらどうするか?

そういう状況が吾輩が下僕の家に住み着いてからはしょっちゅうあったのじゃ。

吾輩は誰に教えられたわけでもなく

にんげんが表現するところの「レディファースト」というもの心得ており

彼女が食べ終わるまでは決して皿には口を付けず、

おとなしく待っていたものじゃ。

 

そのかいあってかメス猫の方も

最初は吾輩に警戒をしていたがやがてそれを解き

一緒にいるときはいつも吾輩の毛づくろいをしてくれるほどに、

優しく接してくれるようになったものだ。

 

これが吾輩と同じく下僕の家に住み着いていた姐さんじゃ、

チビと呼ばれておった、「小さい」という意味らしい、

ちっとも小さくなかったのだが。

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姐さんはいまはすでに虹の橋のたもとにいる。

 

吾輩よりにんげんと距離を置いていた姐さんだったが

最後はにんげんの住んでいる家の中から旅立った。

 

姐さんは死んで大平を得た、太平は死なねば得られぬものらしい

吾輩も姐さんらのいるところへ旅立つときに、

「ありがたい」ということができるのがどうかわからぬが、

もうしばらくはこの下僕のもとにいることにする。

 

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後半へ続く。