昭和ネコ令和を歩く

~Show a Cat walk in 00~

はじめての「にゃんにゃん緊急集会」3 ~超有名犬まであらわれた!~

前回までのお話👇

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にんげん界のC国からひろがった病のせいで

猫たちにまでとばっちりが及ぶようになり、

時間・空間、そして次元さえも超えてありとあらゆる猫たちが

対策を講じるためにこの「にゃんにゃん緊急集会」につどう。

何の変哲もない一般猫マオも出席する、

話し合いは外出をほとんどしないセレブネコと

外出の自由を比較的許されている庶民ネコとの意見の対立がみられたが、

そこに下僕すら持たないフリーなノラネコチームのリーダーが割って入った。

 

「わしらフリーダムな面々の中には繁華街に住み着き

飲食店の残り物などを拝借したり、ネズミなどを狩り生きている連中がおる、

しかし今回の病のせいでにんげんどもがこぞって店を閉め、

残り物が出なくなってしまった(;゚Д゚)💦(;゚Д゚)💦!

当座はそこに住み着いているネズミなどを狩って

飢えをしのいでおるがそれもいずれ限界が来るじゃろう。」

 

眉間に傷を持つ大柄なリーダー猫はまず自分たちの過酷な状況を説明した。

 

「にもかかわらず、組織は、

広報と言っても下僕持ちの猫しか対象にしとらんし、

外に出してはいけない♪ ってわしらのねぐらはもともと外にゃ!

飼えない数を♪ ってもともと下僕のいないネコには関係ないにゃ!

広報の結果とやらがこれか!

生きるか死ぬかのギリギリの状態をちっともわかっとらん( `ー´)ノ!」

 

絞りだすような声でノラリーダーは怒りの声をあげた。

 

「まっ、お花畑ですからね、うちのボスは (--〆)…。」

 

冷笑するようなチャチャが運営の委員から出た。

 

こういう時にんげん界なら内部の権力争いがこんなところで⁈

となるところだが、そこは猫である。

 

超個人、いや個猫主義の生き物が

種族全体の福祉を考え作られた組織をまとめるリーダーなんて

しちめんどくさい役目、ちゅ~るを積まれてもゴメンダ<(`^´)>、

というのが、ほとんどの猫の本音であるからして、

内部の委員の一匹が空気読まずに率直な感想を

ひねくれた本性を現しながらからかいの言葉を述べただけ、

と、解釈するのが妥当である。

 

「しょせんはお坊ちゃん育ちというわけにゃな!」 

リーダー猫は嘆息した。

彼の周りにいるフリー猫たちも議長猫を恨みがましく見すえ、

議長猫としてはかなり視線が痛かった。

「え~、現在対策を話し合っている最中でして (-_-;)…。」

「だから、それが遅いっつってんだよっ!」

リーダー猫がグイグイ押すのに議長猫は圧倒されていた。

 

この二匹の間に誰もが口をはさむのをはばかられていた時、

毛色の変わったある存在が口をはさんだ。

 

「あの、僭越ながら、わたくしが意見を述べさせてもよろしいでしょうか?」

 

犬であった。

 

何でここに犬が…?

それ自体ここにいたすべての猫たちが首をかしげる事態であった。

 

その犬に対しまず声を上げたのはリーダー猫であった。

「おまえ、どこかで見たことあるぞ!そうだ、銅像だ!駅の前にあるあの銅像にそっくりじゃにゃいかい!」

 

犬は答えた。

「おやおや、と、いうことはあなたのお住まいは、私がかつて通っていた駅のお近くということで、奇遇ですね。(●´ω`●)。」

 

「なんで犬がいるんだ!しかもこいつはすでに死んでいるんじゃないのか!」

さらにリーダー猫が疑問の声を上げる。

 

ここで少し説明しておく。

有名な銅像犬、すなわち忠犬ハチ公のことである。

ここは時間も空間も次元の縛りもない世界なので、

昔生きていた超有名犬もこうやって存在し

意見を言うことができるのである。

 

「こちらの虹の橋のたもと担当猫さんに頼まれたのです。実は言うと私、いや私のご主人はあの場所においては変わり種でしてね。寿命の関係からも犬や猫のほうが先に虹の橋のたもとに行き、そこでご主人、あなた方猫が言うところの下僕ですな、それを待つのが普通です。」

ハチ公は語り始めた。

 

「しかし私たちの場合、ご主人のほうが先に逝ってしまわれました。普通人間のほうが先だと虹の橋を経由せず天国へ行き、そして後から私たち犬や猫が来た際、天国から逆に橋を渡って迎えに来てくれることもあるのです。しかし、私のご主人は天国に行く前に虹の橋のたもとに立ち寄り、私が来るまで十年の間、ずっとその場所で過ごしておられたのです。その間にすっかり虹の橋担当の方々と親しくなってしまわれて、今でも時々一緒に天国から逆に橋を渡って遊びに行くのですよ。そして今回、担当の猫さんから『猫にはない視点で意見を述べてほしい』ということでオブザーバーとして参加することとなったのです。」

 

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次回はこちら👇

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作者あとがき(*^▽^*)

お待たせいたしました!にゃんにゃん緊急集会後編です。

って誰も待ってないって(;^ω^)…。

え~、サザエさんのタマにつづいて忠犬ハチ公まで出てきました。

ノラリーダーにすぐ正体を見破られてしまったので、

プライバシー保護のために云々なんてことをする余裕もありませんでした。

 

しかもハチ公のエピソードも勝手に、

飼い主の上野氏とハチがなくなってからの

虹の橋のたもとでの話ですけどね。

忠犬ハチ公LOVEの人に怒られなきゃいいけど( ̄▽ ̄;)。

 

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現世にだってお花畑はあるにゃ(マオ)。

(この間の雨で枯れたから撤去しちゃったけどね (飼い主)。)