今日は漱石の日、
2月22日猫の日の前日にネコ小説で有名な「漱石の日」があるとは面白いですね。
漱石の妻が「悪妻」だったという話は、私はテレビのバラエティ番組で初めて知りました。
その時も「悪妻」説に違和感を持ったのです。
調べれば調べるほど「違うだろ」!
古い時代の悪い意味での価値観、および、吹聴した人間の「悪意」を強く感じました。
よってそういわれた理由を検証していきます。
悪妻と呼ばれた理由
漱石の妻は鏡子さんと言います。
キレイな名前ですね。実家は裕福なお嬢様でした。
朝寝坊
これは漱石も文句を言っていたらしいけど、人にはそれぞれ体質ってものがあるでしょう、例としてこの記事を貼っておきます。
今よりもさらに早起きが美徳であるかのように言われていた時代、
逆に鏡子さんつらかったんじゃないかな?
浪費家
浪費家で漱石の収入が入るたび着物を新調したとの話。
でも漱石こそ、家の台所事情に頓着せず、弟子たちにいい顔をして酒や料理をふるまい、勝手に鰻や洋食を出前に頼む弟子まであったそうです。
┐(´д`)┌ヤレヤレ…。
弟子たちをもてなしている途中で食材やお金がないと使用人に言われたら、鏡子は箪笥から自分の着物を出して、これを質屋にもっていってお金に換えなさい、と、言ってお使いに出したとか。
この話を聞いた時うまい貯蓄方法だなと思いました。
いまでこそ高価なブランド品を買っても中古で売るときには二束三文です。
でもあの当時はまだモノも少なく、着物は金持ちが新品を買い、中古は庶民が生地が傷んでも使えるところを端切れにして徹底的に使い倒した時代。
着物なども質屋にもっていけばそれなりのお金にできた時代です。
自分の道楽に金使っているように見せていながらも…、
(実際そういう側面もあったかもしれないけど)
夫が外にいい顔をしてお金が無くなる事への保険となっていたのではないですか?
字が汚い
ここら辺はもはや言いがかりレベル。
実際そうでも、字が汚い人は頭の回転が速いという説がありますよ。
頭の回転速度に字を書く速度が追い付いていかず汚くなるのだと。
筆不精文字のことも指摘されてるけど、字のことをいちいち指摘されればそうなるでしょう。
暴力をふるう夫にくってかかっていた
漱石はイギリス留学以降神経衰弱に悩まされていて、家族に対して暴力をふるったり、激しい癇癪を起したりしてました。
本人も大変だったのだろうけど、それDV夫じゃん。
子どもにも暴力ふるうから鏡子が前に立ちはだかりくってかかることもあったとか。
それを「悪妻」の根拠にして吹聴してたのって鬼の集団か?
臨終間際にうたた寝をしていた
でました!
介護をやったことのない者に限って、やっている当事者に文句言うのと似たパターン!
この話、普通に私はそれだけ疲れていたんだろうと思っただけなんですけどね。
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪。
吹聴した弟子たちって重ねて言いますが、正真正銘「鬼の集団」ですね。
妻の鏡子は神経衰弱の暴力夫が、体を悪くして胃の疾患で喀血するのを血まみれになりながら看病していました。
いくら末期と言ってもいつ息を引き取るのか正確に判断できる人間がいるのか?
わからないまま看病に携わっている人間にずっと寝るなと言いたかったのか?
漱石の死後悪口を言った
漱石の思い出を旧知の人たちが書くという、漱石の娘婿の松岡譲が提案した企画がありました。
それに鏡子は漱石の暴力や癇癪まで赤裸々に描いたのです。
それに小宮豊隆など彼を神格化したい人間が反発してそこから「悪妻説」が吹聴されるようになったのですね。
でも、鏡子は自分の悪いと思われそうなところも隠さず書いています。
それに比べて夫の漱石は様々なところで夫婦けんかや、鏡子の問題点を一方的に書いて彼女には全く反論権はなかったのですよね。
漱石の行状に眼を通すとDV男にありがちな「おれを怒らせるお前が悪い」と、いう風にしか解釈できない文章もありました。
お前はこの家にいるのがいやなのだが、”おれ”をいらいらさせるためにがんばっているんだろう。
「夏目漱石が鏡子夫人に言った悪態」
当時は妻が出ていくと親権が認められることはなかったし、子供もいるから踏ん張っていた人に対してすごい言いがかりですね。
死後の豪邸はねこ屋敷
さらに論拠の一つに「漱石の死後豪邸を建てた」とかいうのもあります。
遺族が遺産をどう使おうと勝手でしょうに!
弟子の中には夏目夫妻に借金して返さず踏み倒した者もいました。
吹聴した中心人物の小宮は、夏目家にお邪魔して高価な出前を頼む図々しい客の一人だったし、彼らが漱石の表の顔しか知らない陰で彼の暴力に苦しめられていた遺族が、やっと一息つけて遺産で屋敷を建てたからって文句言えた筋合いか?
やっぱり鬼の集団だわ。
余談ですが、漱石の長男の長男、つまり孫の夏目房之介が『作家の猫』(コロナブックス)の中で、
”その豪邸には猫がたくさん住み着いていた”、
と、書いているのですね。
わざわざ拾ってくるわけじゃないけど、鏡子夫人は「猫は縁起がいい」といって住み着いた猫にはエサをやっているうちに増えたのだとか。
確かに一番初めにヒットしたのが例のネコ小説でしたからね。
夏目鏡子、えらい!(マオ)
まあ、猫さんたちからするとそうでしょうね。
外をパトロール中のマオ。
今日はうちの庭に侵入した猫にうにゃうにゃ言っていました
それではまた(^^♪。